そして父になる

「誰も知らない」「歩いても歩いても」の是枝裕和監督の最新作。
今年のカンヌ国際映画祭において、審査員賞を受賞して話題になった作品。

六歳になるまで、大切に育ててきた息子が、実は自分の子供ではなかった。息子は取り違えられた他人の子供だった。

この想像もできないような事実をつきつけられた福山さんの家族とリリーフランキーさんの、2組の家族。

家族って、なんなのか?
血が繋がっていることなのか?

それとも、一緒に過ごしてきた時間なのか?

6歳くらいってところが残酷。だって、どうするかは親が決めないといけない。
子供にはよくわからない話だから。けど、親の記憶は子供にもしっかりとある。

もう少し大人になってれば本人の意思もあるんだけどね。六歳じゃわからないよね。

福山さん、リリーさん、尾野さん、真木さん、そしてなんといっても子供たち、全ての役者さんの演技も素晴らしかった。

子供と親との心のつながりがとにかく繊細に写っていて、演出も素晴らしかった。

とてもいい映画です。
涙が滝のように流れる映画とはちょっとちがうけど、見るほどに深みが増すような映画だと思います。

エンドロールがはっきりと描かれていないのは是枝監督から私たちへ自分たちで答えを出すように、と問いかけられたメッセージ。
あなたならどうする?
考えさせらたことがとても大切な映画。

ちなみに、こちらの作品は、スピルバーグ監督によるハリウッド版リメイクも決定されております。

公開してしばらくたってからの更新になってしまいましたが、是非ご鑑賞ください。

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(C)2013『そして父になる』製作委員会

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