2016.3.18公開【リリーのすべて】〜10秒で読める映画レビュー〜

 
 2016.3.18公開【リリーのすべて】

今一番個人的にも好きな俳優#エディレッドメイン

昨年のアカデミー主演男優賞を若くして受賞した今、最もハリウッドで注目されている俳優エディが女装に挑んだ話題作。

世界で初めて性別適合手術を受けたリリー・エルベと、その妻ゲルダのゆるぎない愛を描いたラズストーリーであり、彼だった彼女が本当の自分になるまでの道のりをたどった旅路の物語。
監督はレミゼラブル でエディとタッグを組んだトムフーパー 。
夫が女性として生きたいと願った時、妻はすべてを受け入れた

これは本作のチラシやプレスの表紙に書かれている文章。

この文言を読んだ時、なぜか違和感を感じた。

それはなぜだろう?

答えは、私がもし妻の立場だったら、今まで男性として接してきた旦那さんに突然、女性として生きたいと言われたら、今の自分の価値観だと、それは絶対に受け入れ難い試練だと思ったから。

その文言に違和感みたいなものを感じた。

でも、本作を観ると、リリーの妻の気持ちが決して全部ではないけど、少しだけわかった気がした。そして同時にリリーの妻の生き方に、ものすごく心が打たれました。エディ演じるリリーの妻ゲルダの気持ちを想い、わたしは2.3箇所涙しました。愛する人が一番自分らしくいられる方法を支える。たとえ、自分を犠牲にしても。

これこそが真実の愛なのかもしれない。
普通の生活では、なかなか寄り添うことのできない人の感情に寄り添うことができるのも映画の力ですよね。そういう時間をくれる映画です。
そして、エディレッドメイン演じるリリーはひたすら美しかった。

演技力はもはや言うまでない。

本作の彼は、疑いもなく彼女だった。トランスジェンダーする前、移行期、そして完全なリリーとなるまでの3段階。納得のいく演技でした。
また、美しさに関することを述べると、女性リリーとしての人格が目覚め、恋をしてからのリリーはとても美しく変化を遂げていたのに驚いた。

恋する女はやっぱり綺麗。

そしてそこまで綿密に計算尽くされたかのように作品の中で美しくなっていく様子に目を奪われた。

女性の姿で涙を流しているシーンもとても美しかった。女の涙は武器、それは本当なのかもしれない。
ちなみに、夫婦の飼っているペットのお顔の柄は、中間のところでちょうど分かれているの。

これも作品が暗示ていた二面性の表れなのかも。
最後に本作のキャッチコピーは、

あなたの愛で、本当の自分になれた
とても美しく、そして、切ない愛の物語。

崇高で気高い真実の愛、そして絆の物語でした。はっきり言ってとても胸が苦しくなった。

でも、こんなにも深い愛で満ちている作品はそう多くはないと思う。

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